ここ数年、ホワイトニングでも安く、手軽にできることで自分自身で行うセルフホワイトニングが人気になっています。セルフホワイトニングの中でも、安全なもの、知覚過敏などのリスクの可能性があるものと種類によって異なります。ここではそれぞれのセルフホワイトニングを紹介し、リスクについても解説していきます。
これからセルフホワイトニングをしようと思っている方は、リスクをしっかり知ったうえでやってみましょう。
セルフホワイトニングにはどんな種類がある?
セルフホワイトニングは大きく2つあります。
① ホワイトニングバー、サロンで行うセルフホワイトニング
一般にアクセスの良い駅周辺に立地された、ここ数年でいろんな地域でできているホワイトニングバーやサロンです。代表的な店舗は”Whitening BAR”です。サロンやバーでは基本的にご自身でホワイトニングを行うようになります。もちろん、お店の方が手順を説明してくれたり、光を当てる機械をセットしてくれたりするので、やり方で迷うことはありません。
② 自宅で行うセルフホワイトニング
a.ホワイトニングキットを使った
国内、海外製を問わず薬剤、マウスピース、ライトがついたキットが販売されています。ものによってはライトがついていないものもあります。説明書にしたがって、薬剤をマウスピースに塗布し、それを歯に装着し、指定時間ライトを当てて行うものになります。
b.ホワイトニングストリップ・テープを使った
楽天、ヤフーでもよく販売されている歯にテープを貼ってホワイトニングするものです。特に有名なもの3Dクレスト ホワイトニングストリップです。アメリカではセルフホワイトニングが多いので特に行われています。通常は2週間、毎日30分ほど行います。
c.ホワイトニング歯磨き粉を使った
通常の歯磨き同様、ホワイトニング成分:着色を落とすものか歯そのものを白くするものが含まれた歯磨き粉を使用して行います。歯磨きを継続して行うことで歯の着色を落としたり、歯そのものの色を白くしていきます。他のセルフホワイトニングより期間がかかります。
リスクがないホワイトニング、知覚過敏などのリスクの可能性があるホワイトニングは?
セルフホワイトニングでも様々な種類があることをお話ししてきました。では、”この中で知覚過敏などのリスクの可能性があるものは?”と言いますと
”薬剤に歯そのものを白くする過酸化水素や過酸化尿素を含んだホワイトニング”
になります。
先の①で述べたホワイトニングバーやサロンでホワイトニングには薬剤に過酸化水素や過酸化尿素などの過酸化物を含んでいません。過酸化物を含むホワイトニングは医療行為にあたるため歯科医がいないサロンやバーで行えないためです。なので、サロンやバーでは知覚過敏のリスクはない代わりに歯の着色のみを落とし、歯そのものの色を白くすることはできません。
一方、②の自宅で行うセルフホワイトニングでは過酸化物を含んだ薬剤を選ぶことができます。a.ホワイトニングキットを使ったセルフホワイトニング、c.ホワイトニング歯磨き粉を使ったセルフホワイトニングでは過酸化物を含まない、含んだものどちらもあります。ただし、b.ホワイトニングストリップ、テープを使ったものはテープに含まれている成分に過酸化物が含まれています。
ご自宅で行うホワイトニングでは過酸化物を含んだセルフホワイトニングも選択できるので、知覚過敏のリスクを考えて選ぶ必要があります。
リスクがあるホワイトニングを行う時に気をつけることは?
過酸化水素、過酸化尿素等の過酸化物を含んだホワイトニングは歯そのものを白くすることができる一方、知覚過敏のリスクがあることを解説してきました。ご自身でそのホワイトニングを選ぶときは極力リスクを少なくしたいものです。ここでは”なるべくリスクを減らすには?”と言うことを話していきます。
薬剤の濃度が低いものを選ぼう。
一般にセルフホワイトニングで使用する国内製の薬剤は低いものが多いです。楽天などでも販売されているティオンホーム、松風ハイライトは過酸化水素:3.6%相当です。※別途歯科医でマウスピースを作ってもらう必要があります。
一方、海外製はそれよりやや濃度が高く、人気のテープタイプ、3Dクレスト ホワイトニングストリップでは過酸化水素:10%相当です。36%過酸化水素など濃度が高い薬剤を使う歯科医院で行うオフィスホワイトニングは使用する前に歯科医による歯の状態のチェック:虫歯や歯にクラック等がないかを確認し、ホワイトニングを行う際は歯茎をシール剤で保護して行うなど、しっかりしたケアを行った上で使用します。やや濃度が高めの薬剤を使用するセルフホワイトニングでも同様にしっかりしたケアが必要になります。
できるだけ知覚過敏のリスクを少なくするには、低濃度の薬剤を使うようにしましょう。
定められた使用時間を守ろう
セルフホワイトニングではそのホワイトニングキットやホワイトニングストリップに取扱説明書がついており、その中に使用時間が定められています。低濃度の薬剤では、長い時間を使用した方が薬剤が歯に浸透し、効果が上がりますが、その分、知覚過敏のリスクが高くなります。もし、定められた時間以上に使用を行う場合は歯科医に相談した上で行いましょう。
歯科検診で虫歯の有無を確認しよう
虫歯があると、たとえ低濃度の薬剤でも、虫歯が象牙質までいっている場合、そこに薬剤から分解されたフリーラジカル(歯の着色を分解するもの)が達して、痛みを起こすことがあります。歯科医でホワイトニングを行うときも通常は虫歯部分を治療してからホワイトニングを行います。ご自身でホワイトニングを行う場合、歯科医院にあらかじめ行って、虫歯がないかを検診してもらうとよいでしょう。